まだまだけつがあおいごぼはん

◎大逆事件100年フォーラム

■評論家・佐高さんら参加/19日新宮

天皇暗殺計画を理由に社会主義者らが明治政府に弾圧された「大逆事件」の教訓や犠牲者の思いを未来に伝える「大逆事件100年フォーラム」が19日午後1時15分から、新宮市新宮の市民会館で開かれる。事件では新宮の医師大石誠之助らも犠牲となった。評論家の佐高信さんらを招いて話し合う。

テーマは「闇を翔(かけ)る希望」。市、地元の市民団体「大逆事件の犠牲者を顕彰する会」、真宗大谷派、部落解放同盟県連など16団体でつくる実行委員会が主催する。

佐高さんは「自由と抵抗をめぐって」として、ノンフィクションライターの田中伸尚さんと対談。田中さんは5月、犠牲者らの現在と過去を訪ねた「大逆事件 死と生の群像」(岩波書店)を出版した。

続いて「非戦と平和の源流―新宮からの発信」と題し、田中さん▽山泉進・明治大学副学長▽泉恵機・元大谷大学教授らが意見を交わす。辻本雄一・市立佐藤春夫記念館長がコーディネーターを務める。

辻本館長は「今なお考えるべき視点の多い事件で、未来につなげたい。犠牲者の多かった熊野、新宮の土地柄を考える機会にもしたい」としている。

市民会館では19、20日、画家・丸木位里、俊夫妻の作品「大逆事件」(複製)や写真パネルも展示される。

大逆事件は1910年5月25日から摘発が始まり、翌年1月、幸徳秋水ら12人が死刑、12人が無期懲役になった。この中には「新宮グループ」6人も含まれ、大石ら2人が死刑、4人が無期懲役になった。新宮市議会は2001年、大石ら6人はいずれも冤罪だったとして「平等、非戦を唱えた郷土の誇るべき先覚者」とする名誉回復宣言をした。

無料で予約不要。また、19日夜に田中さんの出版祝賀会(3千円)、20日には事件で無期懲役になり、獄中自殺した僧侶・高木顕明を弔う遠松忌と大石らの墓参も市内である。問い合わせは佐藤春夫記念館(0735・21・1755)へ。(三島庸孝)